「くまモン」の生みの親が明かすキラリと光るセンスの正体

センスは知識からはじまる




タイトル
 「センスは知識からはじまる」
(著) 水野 学
朝日新聞出版


今まで芸術家の本はいくつか読んだことがありますが、思えば現代のデザイナーが書いた本を読むのは今回が初めてです。


さいきん始めたフリーの動画編集ソフト「AviUtl」の技術を紹介している方のブログで紹介されていたので試しに読んでみました。


映像に限らず芸術方面に傾いている分野において作品の出来を大きく左右すると考えられる要素はやはり「センス」だと我々一般人は考えてしまいます。

しかし作中で著者の水野氏は「センスは持って生まれた才能が占める割合はごくわずかで、ほとんどは普通の表現方法に今まで吸収した知識や経験を少しプラスαすることがセンスの正体」と語っています。


そのために求められていることは「普通を知る、そして客観視または数値化すること」が大事だと言います。


普通という「良いものも悪いものも分かる」という状況を知ることで必然と悪いものを選択することが無くなり、安定して良いものを足していく事ができる状況に持っていくことができるようになります。


では、普通をはかるいわば「定規」やプラスαで足すことができるようになるには何が必要か?それが知識です。


デザインの基本となる色の選択を例に挙げても、一つの色を選んだならばそれと同系色、または色相が反対のモノを選ぶとマッチするなど、基本を知ることにより物事の最適化を素早く確実に行えるようになり、そこからなにか別のアイデアを少し足すだけで、奇抜すぎず、他人に受け入れられやすく面白いものが完成すると語っています。


色だけでなく土地選びにおいても同様です。水野氏はL字型の土地も例として挙げ、L字型になるのは数年後に区画整理により公道になるという事があらかじめ決定されていて、公道になる部分にはみ出さないようするためにL字型の土地になるのだという事を把握していたらしく、それが店を構える際の要素の一つとして考えられると言及していました。


コレを傍から見ていた人はあたかも「彼に土地選びのセンスがあったからいい場所に店が構えられた」と考えるのでしょうが、実際はセンスではなく知識から単純な未来を予想していただけなのです。

こういったデザインや芸術とは一見してして関係が無い様にみえる知識や経験は、むしろ専門の分野に新しい風を吹かせるのに不可欠なものなのかもしれません。

逆に「知らない」は全ての事柄において不利になると警鐘を鳴らしており、デザイナーに限らず全ての人に当てはまる言葉だと感じました。


自分の分野だけにこだわらずに、たまには違うフィールドの本やイベントなどに触れてみるのもいいかもと改めて感じた一冊でした。
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テーマ : こんな本を読んだ
ジャンル : 本・雑誌

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くりーぴーホワイト

Author:くりーぴーホワイト
外資系企業に就職したものの、上司の英語が全く理解できないため、英語吹き替えアニメで英語学習する方法を発案して実行中。読書メモも兼ねてなるべく頻繁に更新するよう努めている今日この頃。

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