Charlotte(シャーロット): 英語脳と日本語脳で捉え方が変わる"Hey! Take this!"

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言うまでもなく日本のアニメにおいて、登場人物は基本的に日本語で会話をします。


しかしストーリーの成り行き上、登場人物が英語と触れるシーンがたまにあります。舞台設定が外国のとき、海外旅行に出かけたとき、外国人のキャラクターが登場したときなどなど。


アニメによってはそのまま日本語でゴリ押しする事もありますが、Charlotte(シャーロット)は終盤で英語をひんぱんに活用しています。


しかし気になるのは登場人物の英語は文法や意味が間違っていないのに、英語吹き替えではわざわざ少し改変されているということです。


とくに海外のテロ組織が襲来したシーンと、最終話の主人公の乙坂有宇がフィリピンを訪れたシーン。この2か所で見受けられました。


順に紹介していきます。



1.テロリストと対峙するシーン





例えば、古木さんが乙坂 有宇をテロリストに引きあわせ、テロリストが古木さんに家族が監禁された部屋のカギを投げ渡すとき、


日本語版では、


"Hey! Take this!"


と叫んでいるのに対し、英語吹き替えでは、


"Here! Fetch!"


…と言ってカギを投げます。


ちなみに fetchは「~を取って来る」という意味で、犬にフリズビーとかを投げる時によく"Fetch!"という掛け声を使います。




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(C)Visual Art's/Key/Charlotte Project




「重箱の隅をつつくように細かいところを指摘してからに、なんか恨みでもあるのか」と疑われても仕方がないほど細かい指摘ですハイ(笑)


でも考えてみれば「これくらいなら、オリジナルの英語をそのまんま使ってもいいんじゃないの?」とは思いませんか?



どうしてわざわざ違う言い回しを使用するのでしょうか。


それはおそらく、 日本人は"Hey! Take this!"を「ほら、コレを取れ!」と字面通りに訳すので一見正しいように聞こえますが、ネイティブはこのフレーズをおそらく「オイ!これでも食らえ!」 と解釈するからです。


そう、わざわざ言い回しを変えるのは日本語版の英語は時としてネイティブには別の意味に解釈できてしまうからだと私は考えています。


まず、ネイティブはこの場合"Hey!"ではなく"Here!"と言うと思います。


"Hey!"は知らない誰かが何かを落とした時に呼びかける場合や、遠くにいる友人を呼ぶ時など、ゼロから相手の注意を引きつける時に使う事が多いからです。


また、take thisはとても抽象度が高いフレーズで、そのまま訳すと「コレを取れ」となりますが、場合によっては「これでも食らえ」という意味に変化します。


よって"Hey! Take this!"は「オイ!これでも食らえ」というニュアンスに聞こえてしまい、ガギを投げる動作と重なって「このオッサン、カギを投げて攻撃しようとしているのか?」と捉えられなくもないため、英語吹き替え版のセリフが変えられたのだと考えられます。




2.主人公がフィリピンを訪れた場面





次に乙坂が旅を始めてフィリピンを訪れた場面です。


その地域の能力者を束ねるリーダーに動かないように脅すシーン、日本語版は


"If you move, you fire"


と単語帳を読みながらたどたどしく言っていますが、英語吹き替えでは


”If you move, you get roasted"


と、日本人が作った単語帳には絶対に載らないだろうなという言い回しが使われています(笑)


"Be roasted"は「ローストされる」みたいな訳で大丈夫だと思います。




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(C)Visual Art's/Key/Charlotte Project





しかし、これも上記の理由と同様、ネイティブには日本語版の英語は別の意味に解釈できるため、仕方がなかったのかもしれません。


もうお察しの方もいるかもしれません。


じつはこのオリジナル版の英語、「動いたらクビだ」という風に聞こえます。


トランプ大統領の名台詞「You`re fired!」を思い出させますね。


さらに言うなら、you+名詞は「お前は(名詞)だ」という意味になり、「お前は火だ」という風にも解釈できます。"You bastard!”や"You dumbass!"と同じ原理です。ここまで来るともはや収拾が付きません。


言うまでもなく、この場面に”You fire”は合わないので、純日本人は"get roasted"とは言わないと分かっていても、英語吹き替え版はあくまで原作の「燃やす」を尊重するために敢えて"get roasted"を採用したのかもしれません。


ちなみに、オリジナル版のリーダーの声優はマイケル・リーバスで、「Angel Beats!」の登場人物、Tkの中の人です。


発音から察して、おそらく彼は英語が話せるため、このセリフに違和感を覚えたと思います。脚本家に指摘することもできたと思いますが、同時に日本での生活も長い彼としては、


「じゃあ他にいい表現があるか?日本人が知っている英語の範囲で…」というジレンマに陥ってしまい、そのまま良い表現が思い浮かばなかったのではないでしょうか。


けっきょく、「納得いかないけど、まぁ"you fire"でイイか」みたいな感じでスルーされたのではないかと私は思っています。


彼としては少し複雑な心境だったのではないでしょうか。


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くりーぴーホワイト

Author:くりーぴーホワイト
外資系企業に就職したものの、上司の英語が全く理解できないため、英語吹き替えアニメで英語学習する方法を発案して実行中。読書メモも兼ねてなるべく頻繁に更新するよう努めている今日この頃。

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