Google: 破壊と再生を繰り返す多国籍企業

グーグル秘録



タイトル 「グーグル秘録 完全なる破壊」

ケン・オーレッタ (著)
土方 奈美 (訳)



世界的に有名なインターネット関連企業である Google にせまった一冊です。


マイクロソフトの創始者であるビル・ゲイツは「マイクロソフトを脅かす存在があるとすれば、ガレージで新しい何かを生み出している者だ」という有名な言葉を放ちました。


奇しくも彼の言葉どおり、シリコンバレーのガレージで Google は生み出され、そして言わずもがな検索エンジンのシェアでダントツの世界1位となりました。
Google の特徴は検索されたサイトを分析して、ユーザーが頻繁に訪問するサイトを調べ、それを検索結果の上位に高速で持ってくるというシステムです。


いまでは当たり前となっていますが、Google が導入する前はこの発想はなかったらしく、2000年の初めに Yahoo! はこの技術を Google から買って、かたや Google はヤフーの知名度を利用して着々とユーザーのデータを蓄積していったとか。


創業者の二人の頭の中にあったのは、ユーザーが調べたい情報を、いかに早くシンプルに提供できるかということにあったため、自分たちの技術に絶対の自信はあったが、莫大な利益を生み出す可能性に生みの親すら気づいてなかったようです。


ともあれ、利益を上げる方向性があいまいだった創始者のラリー・ペイジとサーゲイ・プリンでしたが、のちに広告販売モデルを考案し、これを実行したことで広告業界の構造を一変させてしまいました。


”広告の半分は効果があることが分かっている。問題はどちらの半分に効果があったのか分からない事だ”(本文の一部抜粋)


この一文が全てを物語っているのかもしれません。クリックする度に広告費を支払う方式によって経費を大きく削減させることに成功させ、さらにクリックしたユーザーを分析できる Google と、効果が出るのか出ないのか分からない宣伝に多額の費用を投じていた従来のメディアと比べたら、どちらに可能性があるか目に見えている。


そんなこんなで飛躍的な成長を遂げた Google でしたが、独占禁止法やプライバシーなどの問題もあって、少しずつ陰りが見えてきました…。


くわしい内容は実際に読んでもらうとして、以前テレビで Google の社内見学特集のような番組を見つけました。


その番組によると、 Google の社内には無料の食堂があり、シェフやマッサージ師を雇っており、それらのサービスを無料で受けることができるとのこと。


また社員全員には20%ルールという権利が与えられており、働いている時間の20%は自分の好きな仕事をすることができるそうです。社員はこの時間を使って新しい事業案を考えているらしく、グーグルのいくつかの有名な機能、たとえば「Gmail」や「AdWards」もこの時間に生まれたそうです。


実質的に考えると、週5日で働くとして、そのうち一日は自分の好きな研究ができるんですね。


ところで、この20%という数字にポイントがあると私は考えています。


子飼弾氏が執筆された本で初めて知ったのですが、経済では「パレードの法則」というものが広く認められており、その法則によると、商品の売り上げの8割は、全商品銘柄の2割で生み出されているようです。


空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)
空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)


Googleの主力の一部である「Gmail」や「AdWards」などがこの制度で生まれたことを考えると説得力があります。


ちなみに、自然界に目を向けてると、働きアリの2割はサボっているらしく、サボっているアリの取り除いてもやはり2割はサボるのだそうです。


働かないアリに意義がある! アリが教える“生き方"コミックエッセイ
働かないアリに意義がある!  アリが教える“生き方


2割の遊びで、全商品銘柄の売り上げの2割を獲得する…


合理的に聞こえるとはいえ、前例のないルールの導入に踏み切れるところがアメリカのITベンチャー企業らしいですね。


まぁ、実際はそんな難しいことは考えず、おもしろ半分で導入したんでしょうけれど(笑)
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くりーぴーホワイト

Author:くりーぴーホワイト
外資系企業に就職したものの、上司の英語が全く理解できないため、英語吹き替えアニメで英語学習する方法を発案して実行中。読書メモも兼ねてなるべく頻繁に更新するよう努めている今日この頃。

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