音楽に関わったことのないヒト納得の音楽の科学書

響きの科楽


タイトル 「響きの科楽」

ジョン パウエル(著)
小野木 明恵 (訳)
早川書房


楽譜が読めない、数式には興味ない、でも音楽のことがちょっと気になる…


コレは学校の音楽の授業が苦痛で仕方がなかった私のように、音楽の知識が無い超初心者にも読める音楽を科学した書籍です(笑)


絶対音感とは何なのか、音と雑音の境界はどこにあって、音はどこから大きいと認識されるのか等々、気になるけれど改めて自分から調べようというと思わないような事について懇切丁寧に書かれた、かゆいところに手が届く本です。

音の結合の仕方や、生理的構造によって音の大きさに違いが出ること、絶対音感の背景や、西洋とアジアで習得している人の割合の違いなど「へぇ」な項目がたくさん詰め込まれています。


私は指揮者って必要あるパートなのかという事と、なぜクラシック音楽はあんなに長い題名なのか、ずっと気になっていました。


本書によると指揮者の仕事は、本番の指揮はもちろんのこと、リハーサルで楽譜の解釈を演奏者にこと細かに伝えることが重要な仕事の一部で、楽譜では十分に示されていない情報を指揮者なりに解釈して、どうやって他の楽器と調和させるかを考えることが仕事なのだそうです。


よって指揮者のギャラはオーケストラでいちばん高いとか。


こぼれ話もこの本の魅力の一つで、19世紀末の打楽器奏者は、その出番の少なさゆえに、よく本番中に抜け出して、ちかくのパブで一杯やって、またこっそり戻ってくるという事がよくあったらしいです。


見かねた指揮者が裏口にカギをかけるようになり、打楽器奏者がこっそり退場しようとしても失敗するところを観察していたとか(笑)


またリハーサルで曲の解釈を伝えるのも指揮者の仕事と言及しましたが、およそ100年前のリハーサルというのは、よく演奏者は欠席したり、代理を雇ったりして、半分以上がリハーサルに来ないという事もよくあったのだとか。


他のコンサートに参加したり、単にめんどくさかったり色々な理由があったみたいですが、演奏者の大半がリハーサルに来ないものだから、指揮者は細かい指示が出せないため、場合によっては代理で来た人を本番で演奏させたこともあるらしいです。


前回紹介した「最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常」にも書かれていましたが、音大の学生および音楽家は師弟関係みたいなのがあって、規律が厳しいらしく、今ではリハーサルに出ないなんてことはないのでしょう。


100年くらい前は、芸術家性分っていうのが許されていた時代だったんでしょうか。


といいつつ、私は普段の仕事でも、これくらいのお茶目さがあってもいいのではないかと思っています(笑)


あと、ちょっとシンセサイザーやってみたくなりました。


私はこの本をハードカバーで読みましたが、現在は文庫で入手できるらしく、値段やスペースを考えると、後者の方が手軽かもしれません。
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くりーぴーホワイト

Author:くりーぴーホワイト
外資系企業に就職したものの、上司の英語が全く理解できないため、英語吹き替えアニメで英語学習する方法を発案して実行中。読書メモも兼ねてなるべく頻繁に更新するよう努めている今日この頃。

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